秋田川緑

ついにきた! 私の敬愛する某マエストロが絶賛していたあの映画の小説作品! 某作品の作中でこのクロワッサンマンのエピソードが触りだけ登場した時、私は思ったものだった。 『なんだそれ! すげぇ観たい!』 『作者待望の小説化』と作品説明にあったが、実は、この作品は私にすごく待望されていた作品でもあった。 そして、内容は私が想像していた以上の物語のようだ。 タイトルや登場人物の名前だけ見れば、お子様達が喜びそうな毒の無い平和な作品のイメージが浮かぶが、内容は過激そのものである。 鋭利な切り口を持つ文体、『実にクール!』と絶賛したくなる言い回しや卓越した描写と演出。クロワッサンマンの過去、囚われていた敵。そして、流血。 魂は揺さぶられ、頭蓋は冷え切り、それでも胸は熱くなっていく。 読んだ人間の心を切り裂く、暴力と残酷さが溢れる世界で、これからどんな展開が繰り広げられるか、今後の物語に要注目していきたい。

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