山咲 さくら

これが【有月さん】なのだと思いました。
梓先輩は亡くなってしまっていて、葵先輩とは昔の恋仲で……なんて思っていましたけど。思っていた展開と全く違う物語の着地に、これが有月さんの作品だった、と気が付かされました。 この物語に答えはなく、ありのままの姿でいる登場人物の静かな思いが、大きな描写はないけれど、確かに交錯しています。無であるべき弓引きの心情は、私生活で生じた小さなズレを切なく読者に運ぶアクセントとなっていました。 物語の節々に伏線があったのにも関わらず、1度目では疑問に気づけなかった。2度3度読んで改めて、味わい深いアイリッシュコーヒーのような苦味と深みを読者は味わうことになるのだと思います。 静かな夜に思いを馳せ、読める良作でした。 読ませていただきありがとうございました。
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さくらさん、おはようございます。 ご返信遅くなり、申し訳ありません。 とてもご丁寧な感想、ありがとうございました。 ぼんやりと思い描いている長編の構想がありまして。 この短編は、それに向けての習作になります。人物設定や場面の説明など省いてしまってるので、わかりにくい部分が多かったのではないかなと。ご容赦ください。 近頃、執筆する習慣からすっかり遠ざかってしまっていますが、いつか書いてみたいと思っています。その折りには、またご高覧頂けたら幸いです。 お読みくださり、ありがとうございました。それでは。

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