浅果好宗

絶望だらけの
絶望だらけの少女たちが夢中になる『フェアリーワールド』。 逃れられない現実から一時でも目を背けることができるなら、前を向くきっかけになるのならいいじゃないかと思いつつも次々と訪れる魔法少女たちの末路。 これほど読むのが辛いのに、これほど先が気になる物語には、なかなか出会えません。 彼女たちの苦難と悩みがありありと描かれて、一縷の望みを持った世界でありながら、その世界すら危うい事実。 逃れようのない悪夢のような現実は存在しますが、それから抜け出す人も存在します。 絶望も希望もありありと溢れた作品でしたが、胸にずしりと重くのしかかる名作です。 心から読んで良かったと思える物語でした。
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