特別な能力がない少年をヒーローに描いた素晴らしい作品です
タイトルにある“赤い月”。我が子を手にかけようとする母親。不吉な幕開けは、読者の気を引くのに十分です。ケガをした紅蘭の手を掴んだ少年が放せなかったのは、恐怖で硬直したから、という場面もリアリティがありました。「関わった人間は不幸になる」。その彼女に優しくアプローチし続ける主人公は魅力的です。冒頭でころせなかった母親の愛。「僕が壁になる」という台詞。特別な能力がない少年をヒーローに描いた素晴らしい作品です。
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