ポラード

繰り返される罪
負の連鎖は罪なのか、それとも罰なのか。それとも因果応報なのか。 ダークな世界観が物語を支配し、予期せぬ結末へと加速をしていく。 人間なら誰しもが抱える、不安、嫉妬、妬み、怒り、と言った負の感情は、不条理な世界の中で、いつ爆発するか分からない危険を孕んでいる。 不条理の中で救いを求めることは出来ないし、公平な世界なんて存在はしない。しかっりとした芯を自分の中に作り上げ、保つしかない。そこに理性が生まれ、自分をコントロールするこが可能となる。 ただ、それが出来る人間は本の一握りと言う悲しい現実が横たわっている。 負の感情と向き合う事は難しい。誰もが抱える課題であり、回答を求め続けられている課題でもある。 愛があれば、なんて答える人もいるかもしれないが、それは余りにも軽率過ぎるような気がする。 良く使われるモチーフを題材にしながらも、人間の本音に深く切り込んだ描写には心を捉われる。著者の表現力の高さを改めて感じる事が出来る作品である事には、間違いない! まずは、手にとって読んでみることをお勧めする。
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過分なるコメント、ありがとうございます。 妬みや嫉み、憎しみや嫌悪・・。 パンドラの箱に入っていたごとき物たちは 心も魂も蝕んでゆくものですね。 こういうものは仰るように 愛があればどうなるかという単純なものではありません。 ただ、ベクトルは大変愛に近いのかもしれません。 愛があるからこそ、このような負の感情もまた生まれてしまうのかもしれません。 その愛の出どころは「心」や「魂」と言われるものなら 僕らは愛と同様にこの負の生き物も 自分の中で上手に飼ってゆかねばなりませんね。 いつも深い感想をありがとうございます。 どうぞ懲りずにまたいらしてください。

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