須羽ヴィオラ

切ないながら、暖かい気持ちになれる感動作
読了しました。 以下、ネタバレ有りのレビューです。 本編未読の方は、ご遠慮ください。 大田和儀の恋人・崎重彩夢は突然の事故で亡くなった。 哀しみの余り引きこもり和儀の元に、クマの人形に憑りついた彩夢が現れる。 彼女はやり残した事が三つあると言う。 それは、 ・彩夢の妹:愛夢に、自分はもう死んでるって事を分からせる事 ・和儀親友:井坂賢人に頑張る意味、人に頼ることを教えてあげる事 ・上野理恵先輩にお世話になったお礼をする事 そして、 ・自分がいなくても、和義に笑ってくれるようになって貰う事  主人公の和義が、友人、先輩、先生達の助力を得ながら、彩夢の願いを叶える ために生きようと苦しみ、成長していく心の物語です。  最後、ちょっと切ないながら、暖かい気持ちになれる感動作品です。 --------------------------------------------------------- ここから下は、創作上の雑感です。 全体として淡々と話が進んでいるように思います。 もう少し、ストーリーのメリハリ、緩急、起伏があった方が良いと思います。 やり残した願いが三つ(あるいは四つ)あるのでしたら、それぞれに序破急を設け、 場所や話者を変えても良かったかもしれません。 作者が一番言いたい事は何なのか、は明確に分かった方が良いと思います。 多分、「自分がいなくても、和義に笑ってくれるようになって貰う事」について書いている部分が そうだと思うのですが、だとしたら、この部分をもっと劇的に終わらせた方が印象に残ると思います。 本文中(p126)に、「誰かに見てもらって、それを自分なりに修正する」とありましたので、 正直な感想を書かせていただきました。 作品の内容を批判している訳ではありませんので、ご容赦下さい。 創作の参考になれば幸いです。
・1件
感想ありがとうございます! しかもこんなに細かやかな分析までしてもらって…本当にありがたいです! 言われてみれば、と感じる部分もありますので、参考にさせていただきます!
1件

/1ページ

1件