時野みゆ

絶望と、かすかな希望
「都市の高層ビル街の空を飛び交う、空飛ぶ傘=スカイアンブレラ。 ある時、人は、それを目撃することが出来る」 このフレーズが好きです。多くの傘が空を飛ぶという不思議で、美しさをたたえた光景のイメージ。 「ある時」とは、たとえば絶望、孤独、虚無にかられた時。 人生を終わりにしたいと願う主人公の前に現れる、傘の大群。そして傘は彼をとある場所へと運んでゆく。 同じように不遇な少女を乗せ、彼は車を走らせる。絶望の果てに、かすかな希望がほの見える……。 スカイアンブレラはそのわずかな希望の象徴なのでしょうか。
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