※この感想はネタバレを含みます
冒頭の文章からとても綺麗で、犯してしまったふたつの禁忌とは、いったいなんなのだろうかと気になり、一気に引き込まれました。 少年の置かれた状況が、すごく悲しいです。 とても素敵なギターの演奏ができるのに、演奏を仕事にするとか、もっと音楽の勉強をするとか、まだ17歳なのに、どうしてそういうことができないのだろう。 多くの可能性や夢を持った子供が、生まれてきた環境のせいで、汚い大人の欲望の捌け口にされながら生きている、これは本当にあってはならないこと。誰もがいけないことだとわかっているから、お話の“国”も厳しく禁じている。それなのに、求める者がいるために黙認されているという事実。こういったことは、創作の世界だけでなく、本当に現実の世界でもあることなんですよね。許されないことだと思いました。 客にギターをもらって、“悪いことばかりじゃない”と言う。ギターの腕を褒められて目をキラキラさせて見上げる。“俺に外套を掛けてくれたのは、あなただけだ”。 悲しすぎます。こんなにも透き通るように綺麗で優しい無垢な少年のことを思うと世界が恐いです。裕福な環境に生まれてきた子と、何も悪いことをしていないのに、生きるために多くの大切なものを犠牲にしながら生きている子。この差が恐い。なんて残酷な世界なのか。 残酷な世界の中で美しく生きる少年は、本当に綺麗で強くてかわいらしくて、この世の光で宝で天使です(←?)。胸キュンです。彼を汚さないように、少し離れた距離で、神聖な気持ちで彼の奏でる美しきギターを聴きながら日々の英気を養い嗜みたい。(訳:少年が本当に素敵すぎて萌えました) 少し心配だったのは、少年が本当に主人公の求める関係を望んでいるのかどうかということ。あんな環境で生きていて、自分は愛される価値がないと思い込んでいるときに優しくしてもらって、一緒に国を出ようと言われたら、自分の気持ちがわからないまま、その人の愛や気持ちを受け入れようと思ってしまうような気がして。 変な読み方をしてしまってごめんなさい。 。・゜゜(ノД`) でもラスト、主人公の笑みに彼も笑顔を返してくれたし、主人公もきっと、少年の気持ちを大切にしてくれるでしょう。 主人公の恋する気持ち、愛しいと想う気持ちがリアルに丁寧に伝わってきて、自分も少年に恋をしているかの気分になりました。素敵な作品です。ありがとうございます。
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最近のニュースって、本当に気持ちが暗くなるものが多いと感じてます。きっかけは「老後資金2千万円」発言かなー。どうやって生きていけばいいのさ、とやさぐれてた時に、今度は「身の丈に合った教育」発言。変な消費税増税。格差社会が助長されてしまうと思うんですよね。 彼らの生きている世界は、すごく残酷にみえますが、実際は現代社会とあまり変わらないんじゃないか、と思います。 「少年」の気持ちを大事にしてくださってありがとうございます(*^ω^) ページコメントでも、とても心配されてましたもんね(笑) 現段階では、流されてる部分が大きいと思います。が、やっぱり主人公がしてくれたことは、すごく嬉しかったんじ
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