※この感想はネタバレを含みます
インパクトのある会話から始まる1ページ目。これはいったいどんな状況なのだろう…とドキドキしながら読み始めました。 そして明かされるお話の世界の構造。 なるほど。今の日本では考えられないことですが、現実味があるお話です。今も世界のどこかで、このようなことが起こっているのではないかと感じました。 でもそれって、そんなことが起こりうるって、すっごく悲しいことですよね。 命は、物じゃないのに、命に需要と供給があって、それで成り立つ世界は、息が詰まり、どうしようもなく悲しい気持ちになります。 それで成り立つ生活で、しょうがないと納得をして生きている人々は、みんなきっと “狂っている”。 でも、狂っていると、この世界はおかしいと思っていても、貧乏層に生まれ、名前もなく、商品になり、コンクリートの冷たい箱に押し込められた彼らは、その世界で生きるしかない。 やはり、“しょうがない” のだろうか。 そんなお話のラストで灯される希望の光。 無理じゃない。今の彼らにとっては夢物語のような話であるけれど、こんな世界ではなかった時代があったのなら、一人ひとりが “この世界を変えよう” と行動を起こしたら、きっと世界は変えられる! と強く感じました。 それと同時に、今の日本は、とても恵まれている環境なのだとも痛感しました。 衣食住には困らず、安心安全な世界。学校にも行けるし勉強もできる。やろうと思えばきっと、何にでもなれる。 お話にあるような悲しい世界にならないように、全ての人々が穏やかで平和な日々を過ごせるように、一人ひとりがそんな悲しい世界を許さない気持ちを持つことが必要なのかもしれないと考えさせられました。
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コメントありがとうございます。 重いテーマがずーんと降りてきてしまいました。「光」がテーマのイベントがなかったら、書くのに躊躇したと思います(そしてイベントには決して引っ掛からないであろうことは想定内)。 日本の格差社会についてもですが、実は日本のペットショップを風刺しました。店頭での生体販売、命に値段をつけること……以前から疑問に思ってたことです。 店頭にいるのは可愛らしい仔犬、仔猫ばかり。ちょっとでも大きくなったらどうなるの?と。一方で行われている里親募集、そして殺処分。こんなことが「普通に」行われているなんて、ほんと狂ってます。 重いテーマなので、読むのも、こうして感想を書かれる
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今日と明日にわけて読むと言っていたのに、引き込まれて全部読んじゃいました。 (*´д`照)*.☆ 悲しくて心苦しくなりましたが、読むのがつらいとは思いませんでしたよ。このお話の世界のことをもっとちゃんと知りたいと思う気持ちの方が強くて。 あー!Σ(*゚Д゚*) ペットショップ!!! そう言われてお話を思い返すと、なるほど、納得です。 ワンちゃん、猫ちゃんを見るのは好きなんですけれど、その子たちに値段がついていて、さらにセールなんかされていると、なんとも言えない悲しいような気持ちになります。 布さんの作品は、いつもわたしの知らない世界を見せてくれて、すごく引き込まれるし、色んなことを考え
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