Hatahuta=Returner

ちょっとした時間になんとなく読みたくなる良作(2/2)
主に不満は冒頭に集中するが、少し複雑な人間関係や背景が存在する本作は、作者が把握しているレベルの関係図を持っていて初めてスムーズに読み進められる描写から始まる。 とはいえ冒頭少しの峠を越えれば読みやすい文章とストーリーが続き、テーマの割りに冗長的なやりとりや変にまごまごした場面も無い為、好印象。 最後に一つ気になるのは、タイトル。 伝えたい全てを詰め込んだのか、書き進めるうちにテイストが変わったのかはわからないが、ホラーテイストなタイトルにギャップがあり損しているような気もする。 ありきたりな意見だが、奇をてらい気味なタイトルで普段本作のような雰囲気の作品を読まない層に一定のインパクトは与えられる事もあるかもしれないが、読みたい作品と違ったという不満を持たれるデメリットが大きそう。 色々気になる部分を多く書いたが、そこが解消すれば間違いなく人に勧めたい一作といえる。 情景や人柄を伝えるために使われる顔文字やパロディなどもしつこくない、一般的に許容範囲といえるレベルに留まっているのも好印象。 少し表現が悪くなるが、ストーリー・登場人物・結末まで、特別何かに特化した部分は無い作品ともいえる。 だが個人的には、小さな世界に綺麗にまとまったテラリウムと評するに相応しい作品だった。
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感想、ありがとうございます。 「恋愛心理や描写の書き方が分からん……」となって実験的に書いた作品ですので、率直な感想は非常にありがたいです。 ご指摘の点は、今後の作品作りに役立ていきたいと思います。 本当に、ありがとうございました。

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