鹿深千晴

選択する勇気をくれる。
気が付いたら読み終わっていました。 クラスの仲間と共に文化祭の準備をするといった王道青春ストーリーでありながら、「自分が選択していく」ことを後押ししてくれる作品でもありました。 私はこの話の中の登場人物ですと、主人公の彩と古松さんと似たような目に遭ったことがあります。 自分からアプローチして来た央介に、平気で大勢の前で貶される彩。 美少女系ラノベが好きということで、いじめられた悲しい過去がある古松さん。 気に食わないならほっときゃいいのに。特に彩と央介は彼氏彼女の間柄なので、余計に歯がゆくてたまらなかったし、何度読み返しても泣きそうになります。 他人に受け入れられたいと思うなら、多少は周りに合わせることも必要でしょう。 ですが、そういう努力をしても、具体的な理由もなく貶し、否定し、奔放に振り回す理不尽な人もたくさんいるのです。 そういう人達は、佐々倉くんのような冷静な第三者に、「どうしてそう思ったのか具体的に説明してくれる?」と都合の悪いことを言われると、途端に「意味わかんない」と言って逃げる。反省はしないけど八つ当たりして逃げる。 考えなしだから理由の一つも言えないのか、自他の境界がないのか、最初から理解しようとしないのか、自分より下に見ているから、ずっとそのままでいて欲しいのか――詳しいことはとにかく、自分を傷付けようとする人からは距離を置いていい。 そして、自分が大事にしたい人、自分がいたいと思う環境で過ごせばいいんです。 口で言うのはとても簡単なことなのですが、彩もなんだかんだで央介と別れるのに時間がかかっていますし、難しいですよね。 でも、最終的にはっきりと「別れてください」と言った彼女は、潔くてすごくかっこ良かったです。 誰かに選ばれることは、自分が認められたようでとても嬉しいことです。 ですが、他人に評価や判断をゆだねるのではなく、「自分が好きだから、やりたいから。だから私はこれにする!」という選ぶ立場になることも大事だし悪くないな。と思わせてくれる素晴らしい小説でした。
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鹿深千晴様 感想ありがとうございます。 央介はある意味一番リアリティのあるキャラクターだと思います。 彩と石垣視点なので央介の心情などは明かしていませんが、鹿深さんのおっしゃる通り、気に食わないなら放っておけばいいんですよね。 それなのに絡んで、晒し者にして優越感に浸る。彼も自分に自信がなく、満たされていない人間の一人なんです。そして人に責められるのは苦手なので「意味がわかんない」で逃げる。 彼は自分より下がいる(と決めつける)ことに安心して、心の安定を保っていたのだと思います。 頑張っている彩を見て焦燥感と苛立ちを覚えてました。変わらないでいてほしかったのでしょうね。大切にはしないくせに大

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