【コメント】心の傷を抱えながらも友情に支えられ新たに展開していく心理学ミステリーの世界—。

人肌に恋する街で～未来の声～

心の傷を抱えながらも友情に支えられ新たに展開していく心理学ミステリーの世界—。

アメリカ、シアトルにあるワシントン大学を卒業した日本人留学生、高村香澄は教育実習の一環としてハリソン教授の自宅で一緒に共同生活していたトーマス・サンフィールドの自殺を目撃したショックで心に深い傷を負い、その療養のため、当初予定していた臨床心理士取得のための大学院進学を遅らせ、親友のマーガレット・ローズと一緒に日本へ帰国していた。そんな状況の中、女優として活躍中の親友マーガレットの日本公演を祝して開催されたパーティにハリソン夫妻と共同生活を伴にしたもう一人の親友、ジェニファー・ブラウンがアメリカから駆けつける。賑やかなパーティの席で控えめにしている香澄にフローラ・ハリソンはあらかじめ香澄にお願いしてあった依頼についての話を切り出していた—。フローラの申し出を受け、ワシントン大学へ戻る決意をした香澄は両親を説得し、渡米する。そして、ワシントン大学に戻った香澄はフローラの推薦で心理学サークルの臨時顧問を引き受けるが、丁度その頃、ワシントン大学内では盗難事件が発生し、問題になっていた—。  香澄はジェニファーから心理学サークルのメンバーの一人でもあるエリノア・ベルテーヌを紹介される一方で心理学サークルの活動及び資料分析を通して、盗難事件にも挑もうとする—。心の傷を抱えながらも友人たちとの心温かな交流を通してお互いの心の絆を深め、事件を解決へと導いていく過程を描いた『命の天秤』に続く心理学ミステリーの力作です。

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