kao._.

読者も、訪れる客の一人
引っ越してきた、寂れた街で、 聞く噂。 真夜中の2時に。 現れる、幽冥通り。 踏み入れてはいけない場所に、 入り込んでしまう様です。 怖さと混じる、好奇心。 確かめたい気持ち。 真夜中の、静かで、恐ろしい空気感に、 踏み入れる、人物の様子が、 そら恐ろしく、それでいて、 どこか怖いもの見たさの心地良さを含み、 伝わって来ます。 シャッター街になったはずの街に、 時間になると灯る明かり。 古びた音に、 入ってはいけない世界が、開かれる予感がします。 不動産屋の八口さんの、独特な人柄。 ユーモアのある彼の存在が、 怖いだけでなく、物件の、 事の真相を語る様子に、つい耳を傾けたくなります。 いつの間にか、 読者も、訪れる客の一人になっているのかもしれません。
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