森本

リカルドがピエールに変わっても……
★ネタバレをしてもこの掌編の面白さは変わらないと思うので、ネタバレ全開でいきます★ 皮肉な寓話だと思いました。 支配者が魔王からリカルドに、リカルドからピエールに変わっても何かしらの問題は残り、また、新しく生まれる問題があり、急な改革による弊害も生まれます。 拝読していて寒気を覚えたのは、普段おとなしい人ほど死刑囚への当たりがきつい件と、冤罪による死刑のくだりでした。 無実の人を死刑にしてしまう。この行為は何があっても起こってはいけないのに、悲しいかな現実でも起こっています。引き回しに遭ったのち落命した無実の人をはやし立てた民衆は咎められず、最終的には統治者に責任が回ってきます。 リカルドが魔王を倒し、ピエールがリカルドを倒す。民衆は手をこまねいて統治者が次々に変わってゆくさまを眺めています。 無名にして無数の民衆が最も残酷でしぶとく、恐ろしい存在なのかもしれませんね。 板倉さんならではのブラックユーモア溢れる寓話でした。この作品を書いていただき、ありがとうございます(^ー^)。
1件・2件
いつもありがとうございます。実はこれ、だいぶ前に電車で中学生か高校生くらいの少年たちが「犯罪者はみんな死刑だ」と話していたのを聞いてまして、そこから思いつきました(笑)。ネタは、いろんな場所に転がっていますね。
1件1件
ネタを拾えるセンスがお見事ですよ(@ ̄□ ̄@;)!!
1件

/1ページ

1件