甚平

涙で渡る 血の大河
イベントから訪問し、38Pまで拝見いたしました。(2020/5/1) 組織によって与えられた力で組織を打倒するという改造人間の系譜に則った 設定ながら、ダークヒーローとしての色が濃い所に独自性があると感じました。 スィンセティックなどの魅力的な設定や外連味のある描写に面白みがあり、 暗い世界観の中でキャラクターが立っていて良かったと思います。 以下は、個人的な感想です。 ●テンポについて 展開自体は早いのですが、下記の要素で崩れているように感じました。 全体的に説明や表現過多で、テンポが一つ遅くなっていると感じます。 2P: 『医師は、凛々しい眉を~青緑色をした手術用の帽子~表情を決め兼ねる~』 この凛々しい、青緑色をした、表情を決め兼ねるなどは、その後の展開にあまり 影響がなく、読み手としてはノイズのように感じました。 重複した表現も多く、 2P:跳ね起きるなり、マスクを素早く~ 跳ね起きるで急いでいる様子はわかるので素早くはなくてもよいと感じました。 3P:裸足の足を床へ下す。 『裸足』に足の要素があるので、裸足で床へ降りる、裸足のまま床を踏む、で よいと感じました。 3P:うっすらと微笑した。 『微笑』にうっすらの要素があるのでうっすらと笑った、もしくは微笑したで よいと感じました。 8P:叩きつける勢いで~ 叩きつけるでもよいのではないかと感じました。 ほか、重複になるような描写が多い印象を受けました。 ●分かりやすさ 上記の描写の問題とも重なりますが、人物描写や説明が全体に散っていて、 主人公の容姿や状況、目的がぼんやりとしたまま進んでいく印象がありました。 例として2P目の端整な顔立ち、深い青の瞳、黒真珠と見紛うなどの描写は、 2P目の動きがあるシーンの中だと動きや状況を理解するノイズにもなるので、 3P目で髪をかき上げた後にまとめて行い、状況と目的を提示して動き出した ほうが、話としてはわかりやすいのではないかと感じました。 ●緊迫感 展開としては緊迫感があり、盛り上がるシーンと感じました。 ただ、上記の理由から主人公の状況が理解しきれず、どこにたどり着いたらゴール なのか、何が障害なのか、そのためには何が必要なのか、があまり入って来ない ために共感しづらく、気持ちに入り込む前に爆発したという印象でした。 (続く)
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●目的 主人公の目的が少し把握し辛く感じました。 脱走前は『自由』に憧れ、脱走後は『復讐』を目的とし、実際に何人かを手にかけていたにも関わらず26P『あいつらに、一泡も~』と、殺した相手とは違う明確な対象がいるように見えたので、皆殺しなのか、明確な対象がいるのか、少し混乱したために主人公に共感しづらく感じました。 ●外連味 序盤では美貌の描写やグロ要素など外連味を持たせることで興味をひく印象がありましたが、途中から外連味が減っていき、戦闘描写などは特に説明的になっている印象を受けました。 外連味を魅力としていると感じたので、互いに何を狙い、どういう結果を望み、その結果どうなるかなど、演出の要
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甚平様 こんにちは。この度は、イベント開催頂き、また参加させて頂き、有難うございました。 ご意見、とても興味深く拝聴致しました。 言い訳になりますが、本作、初稿から数えると実に数回目(五回目か六回目か定かではないのですが……)の改稿になります。 現在up分、かなり削って構成し直したつもりだったのですが、何かまだテンポが悪いような重いような、でもどこを削ぎ落とすか直すかがよく分からない、と首を捻りながら書き進んでおりました。 なので、この度の甚平さんのご指摘が大変参考になりました。 有難うございます。 ご指摘のありました箇所、全てではありませんが、現時点でできる限りで手を加えました。
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