遠くないし。
1009-714 ふたりの最近、意識し合って、トークないし。 だけど 俺らの距離は、想ったよりも、とおくないし。 ちっちゃい頃は、隣に居るのが当たり前だって想ってたんだ。 新興住宅地で、隣同士。 幼稚園から一緒の幼馴染。 中学生になると、変に意識しちゃって、俺はピアノも辞めちゃったから、ますます話しづらくなって。 別々の高校に進学したけど、うちの団地はバスの本数が少ないから、朝はいつも同じなんだよね。 お前の定位置って、いつもそこじゃん? だから、俺もこの座席に決めてるんだよね。 あのカーブを過ぎたら、しばらく直線。 ほら、お前の影が俺の隣にやって来るから。 ハートビートが加速するけど、心の音符はまだ読めない。 今日も頭の中で、でたらめなコードで弾いてみる。 『いつか、きっとまた』 フレーズは生まれてるのに、言い出せずにリフレイン。
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味志さん イラストしっかり見て下さってますね! 数字の意味、気が付いてもらえて嬉しいです^^ 「遠くないよ」のつもりでしたが、確かに 「遠くないし」って言い回しは現代っ子の男子にありそうです! この物語、韻を踏んでてすんなり読めるので ラップのライムが聴こえてくるようでした。 ちょっとゆったりした穏やかなリズムに乗って。 影のくだり、素敵ですね!!
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