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エターナル・サプライ
みぐ
2020/5/23 8:30
自分で考えて判断する未来
この物語はあらゆる動力を電気だけに頼る世界(オール電化社会)を描いています。そしてこの世界の電力は『エターナルサプライ』と呼ばれる新技術から得ていました。それはマグマの熱エネルギーを冷媒で汲み上げ電力にすることから電気の井戸(電位)と呼ばれていました。 この電位を独占しているエターナル社と戦うレジスタンスの『デンジ』の戦いがこの物語の根幹となっています。デンジのその戦いを通じて何故、エターナル社が電位を独占しているのかが明らかとなり、そして人類は何を自分で判断していくべきなのかの深い疑問が投げかけられます。 これは現在のエネルギー問題に対する大きな疑問を投げかけていると共に私達自身が自分で何を考え、何を判断していくべきなのかの指針を示してくれることになります。 しかし、そんな深い物語のメッセージを感じるのは、本当にラストの部分のみです。そこに向けて、デンジ達のエターナル社との戦い、ドラゴンを起動させる難しいミッション、そしてその成功やエターナル社との最終戦闘が語られていきます。この戦いもよく熟考され迫力やワクワク感も最高で、ある意味このエターナル社との戦いが、この物語のメインストーリーと読者は考えていきます。 しかしながらストーリーがラストを迎えた所で、この物語の本当の意味を知ることになるのです。 自分達が何を学び、何を自分で判断すべきなのか・・? 現代の社会にも通ずる、この普遍的な疑問を読者に投げかけ、作者なりの答えを提示示する・・。それはこの物語がただの戦争物語ではなく、私達、そして現代の社会に対する大きな課題を投げかける作品だと読者に気付かせてくれます。 こんなに面白く、また深い物語を読むのは久しぶりでした。 作者の潜水艦7号さんの筆力と構成力に再び唸らされました。 素晴らしい作品をありがとうございます。 次回作もお待ちしております。 みぐ🐧
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潜水艦7号
2020/5/23 9:12
みぐ様 まいどありです(><;) いつも丁寧なレビューをありがとうございます!! 拙い作品でございますが、少しでもお楽しみを頂けたのならとても嬉しい事です。バダバタと苦労しながら頭を捻った甲斐があるというもので、報われた気分になります。 こうしてまたお褒め頂いたのを力に、また次の作品をより良い物へとして行きたいと思います。 レビュー、本当にありがとうございました。 m(_ _;)m
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