縞田径

誰にも言えない話が誰しもあって
すっごく面白かったです!一気読みでした!! 物語を縦横無尽に駆け回る個性的なキャラクターが素晴らしい✨ひとりひとりの曲者感にまず虜になりました。(振り回されている親一郎の不憫ぶりが最高です。) 彼らの賑やかな掛け合いと不穏な事件との対比がまた秀逸です。どんなことがあってこんな事件が起きたのか、と共に真相を探るうちにそれぞれの抱えている痛みがあらわになり、打ち明け話によって少しずつ物事の本質が浮き上がり謎解きへ向かうスピードとリードが巧みで、途中でやめられなくなります。最後の数ページで本作一番の謎が明かされ、タイトルや冒頭の場面が一気に繋がる瞬間のカタルシスは爽快です。このタイトルは謎としてとても美しいです。そしてヒロインの独白には強く胸を揺さぶるものがありました。すごい場面だった。 けれどヒロインが言うように、誰にも言えない「何か」を抱えながら生きているのは誰しもが同じ。そのテーマをしっかりと受けとりました。ふと全身が沈みそうな思いにとらわれる自分と地続きで、何事もないかのような自分が存在する。見えていないだけで皆、何かはある。まっさらでいる人なんかいない。 それで毎日を積み重ねている状態を私たちは日常と呼んでいて、普通のこととしてやり過ごしている。そのことを誤魔化さずに描写しながらも、対極にある優しくて、面白おかしな時間も間違いなく私たちの日常であることを示してくれるラストがとても良かったです。 楽しい読書をありがとうございました!
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正直、泣いてしまいました。伝えたかったことが、まるっとぜんぶ伝わっていて。もう本当に。言葉にならないほど嬉しい。 この作品はわたしにとって、特別なのです。5年前のものです。本当に拙い世界だったと思います。それでも最後まで読んで頂き、熱い感想まで頂き、感無量です!!! 本当にありがとうございました!!!
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私こそ拙い感想でごめんなさい。 あんまり他の人みたいに理論的にちゃんと分析した文章が書けなくて💦本当に純粋に読者としての率直な気持ちです。ミステリとしてもちろんすごい楽しませてもらったけれど、このテーマが全部の場面に一貫してるから心に一歩食い込むんだな、と思います。最高です(*´꒳`*)
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