雛月深藍

ずっとずっと傍にいた。 貴方の隣にいた。 辛い時も苦しい時も楽しい時も嬉しい時も。 これからも当たり前みたいに貴方が隣にいてくれるのだと思っていた。 でも私じゃ貴方の支えになれないのね。 貴方が1人で苦しんでいる事に気付いていたのに… 知っていたのに… また私の隣で笑ってくれたから大丈夫だと安心してしまっていたの。 またいつもみたいに私の手を取って、私の進む先を照らしてくれる太陽だと思っていたの。 だから気付けなかった。 貴方の胸の内にそんな闇が潜んでいたなんて。 気付けなかった私を許してなんて言わない。 全てを敵に回したとしても、全てを失ってしまうとしても許せない事があった。 そんな貴方を私は止めない。 貴方がどんな事をしても今度こそ私は貴方の隣にいるわ。 貴方が誰に許されなくても私が貴方を許すから。 貴方が誰に恨まれても私が貴方を包むから。 貴方が誰に嫌われても私は貴方が大好きだから。 どんな貴方でも今度こそ傍に居るわ。 だから…私も連れて行って。 お願いだから私を遠ざけないで。離れないで。 貴方が離れていくなんて耐えられないの。 たとえ貴方の選択が間違っていたとしても、きっと貴方は悪くないもの。 君はずっと僕の傍に居てくれた。 辛い時も苦しい時も楽しい時も嬉し時もいつも隣で笑ってくれた。 君が笑ってくれたから僕はどんなに辛くても笑えたんだ。 君を笑顔にする為なら僕はどんなことだって出来ると思ってた。 どんなに苦しくても耐えられると思っていたんだ。 ………でももう限界なんだ。 たとえ君が居たとしてもこんな世界で生きていられない。 いっそ全てを壊してしまおうか。 そんなことをすればきっと君は離れていってしまう。 …あぁ、でも構わない。 それくらい僕は…限界だったんだ。 何もかもが壊れていく。 今まで必死に守ってきたものが、今まで必死に堪えてきたことが…全て…全て。 なんて気分がいいんだろう。 僕を見下してきた連中か、僕を蔑んできた連中が畏怖するように僕を見る。 たとえ全てを失っても、もう僕には大切なものなんて何も無いから。 失うものは何も無い。 このまま1人、全てを壊して自分も共に壊れゆこう。

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