ともなり

事件が起こらない落ちもの作品。
多くの社会人が過ごしているであろう日常から始まる導入は読者に状況を想像しやすく入り込みやすさから親しみがわくのではないかと思います。 ただ開始直後の主人公の心理描写が無かったため、歩道橋の上で自殺を思うあたりが唐突で面食らいました。最初のシーンで主人公の足取りが重い(足を引きずるように歩くなど)があればすんなり入り込めたかもしれません。 ヒロインについては登場時から人としての容姿、人格や優しさ気遣い感情を持っていました。設定では彼女は信号であるとの事、なぜそうなったのか、主人公が人間であることを(仲間とは思わず)どうして理解できたのか、出入りする事が可能であることがどうしてわかったのかなどなど様々な疑問が沸き上がりますが、一切回答の無いまま終わります。デジタル世界への行き来をするためのアイコンの正体も謎のままです。 主人公が危惧したように他の人間が出入りして何かしらメッセンジャーを利用する事を考えていた可能性もあります。となるとメッセンジャーは訪問者に対して危機感を持っていてもおかしくなかったとも思えます。 などなど、ロマンチックな物語と裏腹に首をかしげてしまう事が多いと感じてしまいました。 そして、ここが一番気にかかったのですが、あれだけ好きだった森川に対する気持ちの冷め方が早く、初対面からほぼ躊躇なく美好に乗り換えていて、この先似た様な事が起こりかねないと言う不安を感じさせました。
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>ともなりさま。 ご感想ありがとうございます。 いろいろな疑問を持っていただいた部分に関しては、 自分の中で理由づいている部分もあるのですが、 設定の詰めが甘かった部分もあります。 ご意見、とても参考になりました。 ありがとうございます。<(_ _)>
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きつい事を言って申し訳ありませんでした。

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