tana

憎しみの裏側
憎しみと愛は似ていると聞いたことがあります。 感情の正負は真逆でも、相手のことを強く想っていることが同じだからです。 仕返しで相手に罪を感じさせるために、真実の愛を贈るというのは、とても面白いと思いました。 私の勘ぐり過ぎかもしれませんが、マーガレットの花言葉は、美咲が今までに抱いていた本当の気持ちだったのではないでしょうか。 晴也の「この花がマーガレットであることに変わりはありません」という言葉が、とても好きです。 また、裏切った二人の気持ちについては、最後のメールの文面以外には語られませんでした。 もしかすると、二人にも二人なりの事情があったのかもしれません。 美咲が憎しみをぶつけていたら、二人は本当の悪人になってしまった可能性を感じます。 仕返しの手段としてではありますが、悪の連鎖を断つためには、これは最善の策だったのかもしれませんね。 とても面白い作品でした。 読ませていただきありがとうございました。
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ありがとうございます! 以前感想頂いた時も思ったのですが、話の要点を掴みつつ自分の思想や感性を反映させた文章を生み出す力が高すぎませんか?! 羨ましすぎます。 元々は黒薔薇(花言葉:憎しみ/あなたはあくまで私のもの)を主役に据えたお話だったのを見透かされているようでどっきりしました。まさしく、憎しみと愛の両面性の話をしようとしていたので。 勘繰りすぎではありません……その通りです……! この作品にはもったいないほどの素敵な感想、ありがとうございます!
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私は、小説を読むにあたって、書いてあることよりも、書いていないことの方が重要なのではないかということを、いつも感じています。 作者の方が文章の裏に隠したメッセージを感じ取るのが楽しいのです。 椎崎さんの作品は、ストレスなくスッと染み込んできて、かつ文章の裏側に何かを秘めているように感じられる、そういうところがとても好きです。 先に述べた私の感想は、何だか謎の文章になっていましたが、逆にお褒めいただいてしまって恐縮です。 これからも応援しています。
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