退廃と末期的世界への招待
つまりこうだ。人は坊主や尼でない限りは男女の営みに生き快楽に溺れる。 それ自体、高貴でも高尚でもない。退廃の極みだ。 男がMを演じるプレイを扱ったこの小説を読んだ時に全身を襲う耐えきれない不快さ、嫌悪感、退廃と末期的世界。 この男に思わず怒鳴りつけたくなる。 「お前は日本として恥を知れ‼︎」 だが我が身に置き換えてみるがよい。 我々が日々、営んでいることの本質を見るがよい。 マックスなる男の快楽と同じく、我々の日々の営みというのは、不快で嫌悪感を伴い、退廃と末期的世界を連想する行為でしかない。 マックスなる男への怒りは、最後に自分に降りかかってくるものなのだ。 それを教えてくれた意味で、この小説は非常に教訓的な現代社会のバイブルといえるのかも知れぬ。
1件・1件
倉橋さんこんにちは。 拙作「メタモルフォーゼン」を読んでくださって、そしてエネルギーのこもった感想ありがとうございます! 現代社会のバイブルとまで……! この作品、妄想コンテストに出すために書いたのですが、結局出したのかな? ……文字数の都合でラストに一気に話が飛ぶ結尾が自分では気に入ってます。
1件

/1ページ

1件