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恋心はおぼろげな記憶の底で甘く
西 東
2020/7/31 18:55
時間の残酷さと思い出。
四十年という歳月は長く、同じままでいてくれるのは思い出くらいなのかも知れません。 最初からほぼ諦めている様で、諦め切れないから探偵へ人捜しを頼むのでしょうね。 それが恋心を抱いた人なら余計に忘れられないのも頷ける為に、どんなに地道な仕事であってもしっかりやり抜く先野さんの考えが当たってしまう辺りは虚しかったろうと思います。 そして今回も二つある答えのもう一方へたどり着く三条さんは、運の良い人なのか悪い人なのかと考えてしまいました。 二つの依頼が奇妙な様相を見せてからの琴美さんとの語り合いには、人として生きる上で大切なのは一体何なのかとも考えさせられます。 そして、したたかでなければ琴美さんの様には生きられないし、孤独を強く感じた時にどんな行動を取るのだろうと疑問に思います。
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赤羽道夫
2020/8/1 0:04
またもレビューをありがとうございます。 梶尾真治さんのエマノンシリーズをずっと読んでいて、今回はその小説の登場人物エマノンにインスパイアされた話です。代々の母親の記憶をすべて受け継ぐヒロイン・エマノンは、出会う人々に様々な思いを抱かせます。それに対して、次元の違う態度で接するエマノンは、どんな感情でもって生きているのか。 80歳代後半の人が、毎年のように年賀状がくる前に訃報の知らせが届くのが恒例となってきた、と言ってました。知り合いがへっていくという、琴美は、まさにそれに似た寂しさを感じていかざるを得ないからこそ次々と出会いをしていく。絹山青年を山で救けたのも、たぶん、そんな思いがあったのか
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西 東
2020/8/1 7:34
赤羽道夫さんへ お早うございます。 コメント有り難うございます。 エマノンって、そんな不思議な設定の女性が出てくるシリーズがあるのですね。 記憶を受け継ぐって性格が混ざらないのだろうかと疑問に思ってしまいました。 琴美さんは後悔していますが、覚えてくれている人が存在するのは嬉しい反面、会えないから孤独が増しそうです。 次回も楽しみにしています。
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