吉野衣織

静かに溢れる妻への愛情
亡くなった妻の包容力と、技術力に驚かされる、SFなまでの自宅改造。 そこで夫が一人で粛々と営む生活。そこには静寂ではなく、「生活音」があり、様々な仕掛けがサプライズまで用意されていて。病によって奪われた未来において、妻が節目ごとに夫を想って残した仕掛けに、心打たれます。 そして機械に遺された妻の想いを全身全霊で受け止めている夫に訪れる、「時間」がもたらす老いと劣化。畑の違う分野で奮闘する姿にもまた、心打たれました。 すべてが止まってしまい、静寂に包まれた時に発される夫の言葉に、重みと痛みを感じました。 「よくできた妻でして」のタイトルに、夫婦の築いた歴史と、ひとつの愛の形を見た気がします。 途中も危なかったけど、最後に涙腺決壊させられますので、読む場所にはご注意を(^^;
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拙作をここまで深く読み込んでくださり、誠にありがとうございます。 頂いた感想に、感激してしまいました! 作者として、これほど嬉しいことはありません。 自作以降の励みにもなりました。 心より、御礼申し上げます。
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