きっとみんな誰かに守られて、つながって、答えに辿り着く。それは全部、生きてこそ。
ずっと心に引き摺ってきた〝生き延びてしまった〟という気持ちも、葛藤に打ち勝った笑顔でありたいと願ったのも、遥かなる星々の光が照らしてくれた〝託された希望〟も。 きっとみんな誰かに守られて、つながって、その答えに辿り着く。それは全部、生きてこそなんだと感じた作品でした。 夢に見る母の悲しみは、共にいられる時間と幸せと未来を失う悲しさ。恐怖は『私がいなくなって誰がこの子を守ってくれるのか、この子に何かあったら…』と心配すればこそ。……私は勝手に、そのように想像します。きっと、産むときにとうに生命を賭けているから。 そして手帳が〝真新しい〟のはきっと――。 何度読み返してもこの物語へのリスペクトが膨れ上がって止まりません。 なんとか生き延びたいともがく〝生〟。 それと対照的な、なんて温かい、優しい〝生〟を描かれるのか。 私たちが星空や宇宙に思いを馳せた時に感じる感動は、ここで語られるような〝誰かに守られてきた、その温もり〟と〝誰かを守り、つながっていくことを願う気持ち〟によるものなのかもしれないと思いました。 出逢えて良かった、そう思える素晴らしい作品です。 こんなにも素敵な余韻をいただき、ありがとうございました!!
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碧桜詞帆さん、コメントありがとうございます! とても丁寧で深く掘り下げられた感想に、ことばで表現できなかった彼らの思いを新しく発見できた気持ちです。 死者を安息に導くアヌビス神の名前を冠した宇宙船に乗っていたクリスの後悔に満ちた人生がどこへ導かれるのか、「生きる」をテーマにして、何度か挫折しながら書いた作品でした。 クリスの母、パトリシアの「恐怖」への解釈がすばらしくて、胸を打たれました。 彼が父親という立場になっていたら、すべてではなくとも母の感情を理解して、救いを見出した別の人生を送っていたのかもしれない、と少し切なく思います。 いただいたこの感想こそひとつの作品のようで、何度でも読
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