実際にどこかにありそうで怖い
 おお! シンプルなお話ながら、怖さを煽る書き方になっていますね。  この作品、上手なのが最後。よく見かけるのは、手違いで主人公が食べられてしまうとか、施設の者に嵌められて餌にされるとか……掌編ではそんな感じの終わり方が多いんですけど、御作はあくまで、管理下で生存している得体の知れないモノと出会った、という終わり方になっているところです。  リアルです。  こう締めることで、人魚のようなモノの怖さだけではなく、人間側の怖さも表現していますね。こんな生き物を、秘密裏に管理しようとしている事実が逆に恐ろしい。何を目的にしているのか掴めませんから。

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