青春物らしい爽やかさで良かったです
一度は壊れてしまったかに思えた友情が、決して壊れてはいなかったことに気付き、ちょっと荒んだ大人になっていた敦也君が人生に前向きになるという展開が爽やかで良かったです。 ただ、肝心の文化祭での演奏時に、演奏している敦也君の様子や感情がほとんど書かれていなかったので、今一つ物語に気持ちが入り切れなかった気がしますね。 演奏を聴いていた雪ちゃんとお父さんの様子から、彼等がとても気持ちのこもった素晴らしい演奏をしたのは見て取れますが、演奏のクライマックスに向けて主人公たる敦也君の感情が盛り上がる様も書けていたら、あのシーンはもっと感動的になったのではと思います。 物語としてはきちんとまとまっていると思うのですが、一番の盛り上げどころになる筈のシーンが淡々と流されてしまっている印象なので、きちんと見せ場にすることを意識して書くようにされたら、更に良くなるのではないでしょうか。 文化祭のシーンが感動的であればある程、その後の突然の別れのショックも大きくなり、読み手は心を揺さぶられるように思います。 思いつくままつらつらと書いたら、思いの外長文になってしまって恐縮ですが、これからも執筆頑張って下さい。

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