gloomy_weasel

今日は有休消化と健康診断. 昨日ご紹介した『後宮の烏』と一緒に購入した『マタギ奇談』(工藤隆雄著、山と溪谷社)を読んでいます. 斜め読みした時は,マタギの方の古い口伝をまとめたものかと思っていたのですが.1ページ目を開いてみると,明治にあった「八甲田山雪中行軍遭難事件」の話から始まっていてびっくりしました. 「今日は危ないから止めよう」というマタギの言葉を聞き入れず,行軍を強行する軍の責任者.ホラー映画の典型のような展開と結末だなぁと. というより,こういった過去の出来事から,近代のジャパニーズホラーが生まれた,と言った方がいいのでしょう. 宮台真司さんが先の講座で仰っていた 「ジャパニーズホラーは、倫理的に忘れてはいけないことを忘れた人間に、忘れられた何者かが復讐する、という構造が定型になっている」 という言葉を思い出した.
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確かに伊丹十三氏のスイートホームとか、かの有名なリングは恨みや復讐の典型ですよね。 海外のパニックホラーとの違いは人間そのものの恐ろしさを描いていることが多いなという印象です。
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仰る通りですね. 「四谷怪談」も,大筋は裏切られて非業の最期を遂げた女性の復讐劇ですしね. 日本のホラー映画やホラーゲームについて,過去に起こった悲劇が新たな悲劇を起こす,という筋立てのものが多いなぁ,とふんわり感じていたので,この分析はとても腑に落ちました.
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