山咲 さくら

男女の心情を流暢に語る、その真相とは
清春視点で始まる心情の吐露が、今作の主軸だ。 彼の奔放な性格が滲み出ている心情が、例え話を用いコミカルに綴られていく。 清春が男友達と出かける事に彼女の侑里が難色を示す理由は物語の序盤ではわからない。 侑里サイドの心情が明らかになる展開で大きく動くこの物語は、テーマの「かくしごと」がマッチしていく展開でハッとさせられ、面白かったです。 侑里の大人しい性格というのは少し違っていて、表に出すか出さないかの違いなのではないか。結局表面だけで人を測ってはならない。 そういう教訓もこの物語には備わっていると感じました。水面下での駆け引きにテーマの「かくしごと」が見事にハマった今作。 素敵な作品でした。読ませていただきありがとうございました。
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