森本

母を亡くした子と、子を亡くした母と
ささいな面倒臭さから母を死なせてしまった隆一と、教育熱心だったがゆえに息子を死なせてしまった裕美ーーかけがえのない大切な者を亡くした二人が、もし出会ったら……。 昨今の世情からして、いつ自分が当事者になるか分かったものではないと青ざめました。 しかも悪人は往々にして被害者の家族の復讐をすり抜けていきます。どうしても復讐したければ、加害者と同じく悪人になるしかありません。 悲しい経緯で息子を亡くした裕美は、最後の最後で隆一にある依頼をします。その依頼は人間としてまっとうで、とても美しいものでした。 子を亡くした母が、母を亡くした子どもに贈る最上のものでしょう。この部分を拝読した際、私は思わず涙ぐみました。ぎりぎりのところで人間の尊厳が光っていたからかもしれません。 一読に値する作品だと思います。板倉さん、この繊細な作品を書いてくださり、ありがとうございました。
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作者の心まで打ってしまうレビューを書いていただき、ありがとうございます。このところ忙しく連載作品の更新が滞っていまして、この作品も本当にぎりぎりで書き上げました。妄想コンに間に合わないかと思い、途中で諦めそうになりましたが、書けてよかったです。
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価値のある作品を書いてくださり、ありがとうございました(^ー^)。
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