にょぽにゃん

静かなお話
昼は冴えない事務職員が、夜は絵描きとしてネオン街に繰り出す…… まさに「隠しごと」作品王道の設定で良いと思います。 作品全体を通して登場人物たちの心情を丁寧に描写しようと言う意思は伝わって来たのですが、どこか突拍子があるなと感じました(短編なのである程度は仕方ないのですが)。 私が思うにその原因は「作者さんと同じ読み方で読む事が前提」で書かれている、ということだと思います。 一つ例を挙げると主人公の夜の顔を見た三倉さんがどうして売春を始めたのか理解しにくいです。「夜の主人公が昼と違ってイキイキしていて自分もそんな生き方をしたい」から「売春を始める」という行動に繋がりが見えにくい人が一定数居ると思います。それはなぜかというとそういう人達は「売春はお金に困窮した女性が仕方なく行う事だ」と考えているからです。絵を描くという趣味感が強い行為と売春という仕方なくやらないといけない感が強い(と考える人も結構多い)行為を並べて書いているのに違和感を感じます。 作者さんが売春についてどう言った意見を持ってらっしゃるのかは分かりませんが少なくとも作中ではその二つは同列に並べられているし、上の要素は特に物語の核となる部分なのでもう少し言葉を補ってみると良いかもしれません。
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にょぽにゃん様 このたびは拙作をお読みいただきありがとうございます。 そして貴重なご指摘、感謝いたします。 たしかに、仰るとおりで(私は売春を肯定してるわけではないのですが)三倉さんの行動に「?」となる方は多いと存じます。突拍子があるというのも、ちょっと手癖でかつ、勢いで書いてしまった作品なので、丁寧さが足りない、練りが足りないと自分でも感じておりました。 もうちょっと話に説得力が持てるように、微調整し直してみようか……と思っていたところですので、そのヒントを下さってありがたく存じます。 丁寧にお読みいただいてのご意見、重ねてになりますが、心より感謝致します。

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