ノワール調ハードボイルドの傑作
 ダシール・ハメット、レイモンド・チャンドラー、ロス・マクドナルドとも違う、独特のノワール・ハードボイルド小説だと思いました。  悪徳警官トミー・ロンゴの後戻りのできない非情な、しかし悲しく切ない世界観に、ぐいぐいと引き込まれてしまいました。  静→動→静の躍動感、これが物語全体のリズムとなって、話しが進んでいくわけですが、登場人物がみな生き生きと描かれていると思います。登場人物が操り人形のように動いていないのです。これが実にいい。臨場感がすごいです。  街並みがモノクロフィルムのようにこの目を横切っていく・・・そんな情景が目に浮かびます。銃の描写もよかったと思います。舞台がアメリカならではですね。  最後の最後にどんでん返し。びっくりしました。FBI捜査官がマフィアのボスの娘とはねえ・・・これはいろんな意味で怖いですね。  なるほど、そうきたか!  大長編小説、長い間、お疲れ様でした。  楽しませていただき、ありがとうございました。                         阿賀野たかし
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最後まで読み込んでくれてありがとうございます。 尊敬するハメットやチャンドラーと比べてもらえて光栄と思いながら、まだまだ自分自身の勉強不足を痛感しています。 今現在の私には当作品が限界であり、これ以上のものは書けませんが、それでも勉強を積み重ねて更に面白いハードボイルドを書けるように頑張りたいと思います。 本当にありがとうございました。
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