森本

それぞれの幸せ
ロミナとライム、そしてバロンの三人家族が揃うのは夕食時だけーー実は三人には、それぞれに事情があった……。 胸が痛くなるほどささやかで愛おしい掌編です。ライムとバロンは夫婦ではなく、したがって二人とロミナに血の繋がりはありません。 それでも三人は親子として幸せに暮らす権利があります。三者三様に、属するべき社会からはぐれた末にめぐりあい、情愛と信頼を持ちながら日々を過ごしているのですから。 ゲストキャラである化け猫ミーコが言うとおり、やがてバロンとライムはロミナを手離さなくてはなりません。 それでも神様は、もう少しだけ三人が家族として暮らす時間を与えてくれるように思えるのです。 血の繋がりが全てではありません。 この愛しい小さな物語は読む人を選びません。強いて言えば、家族関係に苦しんでいる人や、家族のために傷ついた人に読んでもらいたいと一読者として切望します。 板倉さん、「家族とは何か」という根源的な問いに真っ向から答えてくださってありがとうございます。
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いつもレビューいただき、ありがとうございます。また今回は、過分なお褒めの言葉をいただき恐縮です。初めは三人だけで終わらせる予定でしたが、第三者からの言葉も必要かと思いミーコにゲスト出演していただきました(笑)。
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ミーコが客観的な意見を述べたことで、物語に深みが出たように思います。
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