水谷遥

SFパロディ大好きです。
 本作ですが、一つのSF作品というより、色々な作品を混ぜ合わせたパロディ作品で、全体的には「宇宙戦争」と「宇宙戦艦ヤマト」の組み合わせなのか、私的には「謎の円盤UFO(というかこれでしょ 笑)」や「サンダーバード」のようなコミカルなプラモデル劇が脳裏に浮かびました。昭和SF特撮のようなタッチで、テンポの良いマーチング音楽でもかかってきそうな雰囲気でした。  短く区切られたページですが、それ毎に次のイベントが発生して物語を牽引してゆくので漫画などの方がテンポとしては合っているのでしょうが、今こうした作品をまともに漫画で描いても微妙でしょうし、小説で想像させてしまった方が読みやすいのかもしれません。  それ相応のSF知識が無いと面白さは半減するかもしれませんが、ターゲットは明確に三十代、四十代以上でしょうから、昔懐かしい共感も読者は得られると思います。  余計な文章が一切なく、遊び心に溢れていて、あっという間に読めてしい、オチまでしっかりついているので読後感もあり、小休止に読む一作としての完成度は非常に高かったです。  後、小ネタが多いので「この部分は〇〇の引用かな?」などと考察もできそうで話題性も作れそうでした。個人的には、もっと小ネタ挟んで頂いても良かったくらいです。  瞬く間に読めるので、皆様にもオススメします。良い意味で、安っぽい面白さがあります。
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