【コメント】ある男性の熱い生き方

ガラスのダイヤモンド

ある男性の熱い生き方

熱さを持たずに生きていた青年が、就職を機に熱さを迸らせていく成長を、その鍵となるエピソードを切り取り描いた小説。この職業については私は知識は持ち合わせていないのですが、作品の中の過不足ない情報と主人公の歩んでいる日々から、その熱さも辛さも伝わってきました。尊敬すべき人、熱さ滾る台詞、変わりゆく主人公の信念など、このサイズの文章の中にぎっちり面白さが飽和した中で、ラストシーンの雰囲気で物語が終わる感じがまた良かったです。素敵な短編小説でした。