森本

女神ではなく悪魔が現れた
十年もの間、モニカは内戦の終結を女神に祈りました。しかし、願いを叶えるべくして現れたのは、罰ゲームのようにふざけた格好をした悪魔でした。 悪魔アマクサ・シローラモとその部下チャッキー・ノリスたちが、内戦によって私腹を肥やす軍人や死の商人たちをバタバタと倒してゆく様子に爽快感を覚えました。 板倉作品に出てくるヒーローやヒロインが総出演(とまではいかないですが、懐かしい人たちが出てきます)なところも、一人の読み手として嬉しい限りです。 何よりも、地を這うようにして生きてきた底辺の人・モニカの素朴な、それで切実な願いが叶ったことに感動しました。 神であれ悪魔であれ、命を捧げても構わないほどに内戦停止を求めるモニカの心の悲痛な叫びは、今この瞬間にも戦争や内戦で圧迫されている底辺の人たちの叫びだと思います。 戦争や内戦で最も苦しむのは、彼らや私たち底辺の人間なのですから。 戦争や内戦で私腹を肥やす人間に対する板倉さんの嫌悪と怒りが読み手の胸を打ちます。 万人に訴えかける迫力を持った作品です。一人でも多くの人に読まれますように。
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素敵なレビューを書いていただき、ありがとうございます。今回も文字数の都合でカットした部分があったのが残念でしたが、その後の「奴」の活躍を描けたのはよかったです(笑)。
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こんばんは。 読んでいる側も、まさか彼が出てくるとは思いませんでした。 骨太の作品を読ませていただき、ありがとうございます(^ー^)。
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