依田文子

切なくて優しい物語
クリスマスの朝から紡ぎ出される物語。妖精のトムテ目線で描かれる物語。今の季節にぴったりで、一ページ目から心惹かれます。 妖精のトムテがヴァイドラー家の人々を見守り続ける中に切なさと優しい時間が流れていて、時間の経過と共に世代が移り変わっていっても変わらず″ボッボ″の為にお粥を用意してくれるヴァイドラー家の人達に心が温かくなります。幼い頃に見て感じた不思議な存在をずっと信じて、お互いを大切に想い合う様子がひしひしと伝わってきました。 物語の軸となる″ニコ″という、″ボッボ″にとって特別な存在。切なくて悲しいけれど、心温まるラストにグッときました。どこまでも優しくて、素敵な物語です。
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