みぐ

『ゴミ』を『宝』に換えるリサイクルショップの錬金術!
 『物』でも『人』でも、社会の中で『ゴミ』扱いされることがあります。でもそれが、『物』や『人』の最後の姿ではありません。再利用(リサイクル)により、それらの『ゴミ』が『宝』になることもある・・。この物語はどんな不遇な人でも前を向いて進んでいくことで、素晴らしい未来を切り開く可能性を持っていることを気づかせてくれます。  特に最後の二行は本当にハッとさせられました。  主人公が日常的に通っている小さなリサイクルショップの閉店の日。このリサイクルショップの商品は夜逃げした家からタダ同然仕入れていて、飛び抜けて安いものでした。そんな捨てられる『ゴミ』に再び命を与えるリサイクルショップ。  そんなリサイクルショップの商品を見ながら 家も貧乏で偏差値も体力も人並み以下の主人公は、自分を重ねていました。そう、何もない自分こそが社会の『ゴミ』ではないかと・・。  しかし店の主人は、『何も出来ない』主人公に対し『何だって始められる』と諭してくれます。このリサイクルショップが『ゴミ』を商品変えて来た様に、主人公も自分の価値を見つけられれば、『ゴミ』から『宝』になれる筈だと・・。  主人公は、この店の主人が捨てられた『ゴミ』を『商品』に、社会の役に立たず『ゴミ』にしか見えない『人間』を社会に貢献できる『小さな宝』に再利用(リサイクル)する二つの『錬金術』に関わっていたと気づくことになります。  そして自分も前を向いて進んでいく勇気を貰います・・。  作者の潜水艦7号さんは、この短い短編で、そしてたった二人の登場人物だけで、この素晴らしい物語を紡いでいきます。この物語を読み終えた読者全員が、最終ページで爽やかな感動を味わえる様に、綿密に計算されたストーリー展開に、作者の高い執筆能力を感じてしまいます。 素敵な物語をありがとうございます。 みぐ🐧
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みぐ様 まいどありです!(><;) いつもながら丁寧なレビューをありがとうございます!! 最初の案ではもっとブラックな感じになる予定だったのですが、色々と諸事情があってこういう形に落ち着いたものです。 『何が無いかではなく、何が残っているのかを考える』は、その昔にクリスチャンだった知人から励まされた言葉です。 こうして紹介出来たのも、何かの縁でありましょう。 またこうして頂いたレビューを励みに、次の作品への活力にしたいと思います。 本当にありがとうございました。 m(_ _)m
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