桜咲吹雪

 江蓮「わーい、犬彦さんっ、今年もクリスマスがやってきましたねー!    チキンッ、ケーキッ、やっふーい♪」  犬彦「江蓮…」  江蓮「いやぁークリスマス限定オードブルって最高ですねー、マジおいしそう…って、なんでそんな深刻な顔してるんですか犬彦さん、早くお皿並べましょうよ」  犬彦「江蓮、そこにいる黒いのは何だ…」  江蓮「なにって…かわいいでしょう? 黒猫の猫彦さんです」  猫彦「にゃおーん(我、見参☆ぞよ!)」  犬彦「何故ペット不可のうちのマンション内に猫が…。    しかも、見覚えがある気がする猫だというのが恐ろしい…」  江蓮「細かいことはいいじゃないですかクリスマスなんだし。    俺、サンタさんにお願いしたんですよね…かわいい猫彦さんにもう一度会いたいって…そしたら今朝、うちの玄関の前にダンボールが置いてあって、その中に猫彦さんが。   一緒に筆で書かれた超達筆な手紙が置かれてて、そこに『今夜の素敵なご馳走の宴に、この猫も参加させてください。夜中になったら迎えに来ます。三太』って。    まじクリスマスの奇跡、ねっ犬彦さん」  犬彦「奇跡…俺は逆に陰謀めいた感じを覚えるんだが…」  猫彦「にゃおにゃーお(そなたはいつも、細かいことにうるさいのう、はよ我に美味しいものをよこせ! はよはよ!)」  犬彦「まあ…江蓮がいいならいいか。    クリスマスだしな」  江蓮「そうですよ」  猫彦「にゃっにゃっ(そうぞよ)」  犬彦「とりあえず…まあ乾杯でもするか」  江蓮「犬彦さんは赤ワイン、俺は雰囲気だしてブドウジュース、猫彦さんはちゅーるで乾杯です」  猫彦「にゃおおっ!(ちゅーるっ、ちゅーる!)」  江蓮「はーい、ではみなさん、メリークリスマス!    かんぱーい、ごくごく、ふうジュースおいしい!」  犬彦「よかったな江蓮。    しかし…もう尺がないぞ」  江蓮「ハッ! しまった! ではみなさんよいクリスマスを~」  猫彦「にゃおおーん」  
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