潜水艦7号

秋月一花ホラーの真骨頂
秋月一花様のホラーと言えば「ゾンビな君に首ったけ」のような、ほっこりするホラーが思い浮かぶのですが、この作品に限って言えば「ガチ」と言っていいでしょう。こっちの常識や手段が一切通用しない世界の「住人」。一方的に下される「てんけい」と呼ばれる命令……いや洗脳に、登場人物たちは逆らうことができません。そう「自分が誰を好きななのか」すら操られてしまうのです。そうした、ある意味主役である怨霊でありますが、それでいて何処か可愛げのあるキャラとして実に見事に表現されていました。 そうして、これほど強力な相手にどう立ち向かうのか……。読み手を絶望に誘う手法は見事です。 また、キーワードとなるタイトルの回収が実に見事でありました。「何を意味しているのか?」と思わせておいて、実は最初から出ているという……。 そして、極め付きの伏線は何と言っても「南由」の存在でしょうね。その仕掛けには見事に騙され、慌てて最初から読み返しました。 そして、最後は「収まる所へ収まる」 だが、それでいてホラーとしてちゃんと着地もする。 その2をちゃんと両立して完結するという構成も実に素晴らしい、充実の作品でありました。
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潜水艦さん! すばらしいレビューをありがとうございました(≧◇≦) 潜水艦さんには、連載中から励ましていただき、心よりお礼申しあげます。 特にレビューでも触れてくださった、「南由」の仕掛けは、タネが明かされるまで、不安だったところです。 色々なことが、不自然だったり違和感だったりするので、それが読みにくさになるのではないか、 また、紘大を嫌な奴だと嫌いになってしまって、途中で読まれないんじゃないか、と不安に思っていたのです。 ですから、種明かし後、読み返してくださったなんて本当に嬉しいです(*^-^*) そして、「収まるところに収める」これは意識していました(*^-^*) これまで
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