感情移入
深く感情移入して読みました。自惚れる気はさらさらありませんが、自己承認に葛藤する気持ちやその苦しさは、まさにこの作品の主人公の通り。才能と努力の多面性を認識し、共存というか自然にここにある必然性を見出した時、人間って救われるものなんじゃないかと思います。 旧知の友人の思いやりや、ファンタジックに「擬態」した「目」は、主人公の心情の深淵に立って初めて現れ、それに救われるラストシーンに少し胸が暖かくなる気持ちがしました。 真の自分を隠し気持ちを麻痺させた事を表す描写は、敢えて熱を感じない言葉を使っていてそれがよく伝わりましたし、逆に終盤は気持ちが溢れるような勢いの文章を組み合わせていて、読み手の私に心が流れ込んで来るようで、良かったです。 関連作より続けて読みましたが、このシリーズ、自己承認をテーマにした作品群とのことで、楽しみに読んでいきたいと思います。 とても好きな作品。
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レビューありがとうございます。 「自己承認」について考えてみよう、と書き始めた作品群です。感情移入できた、共感できたといった感想をいただけるのが、一番励みになります。 私自身、作品を通して認められた気がするからかもしれません。 読んでくださって、本当にありがとうございました。
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