みやこわすれ

雪の降る日は
北国に棲む私にとって、雪は、恐怖でもあります。 寒く、冷たく、なにより、全てを覆いつくしてしまいますから。 何事もなくて本当に良かったと安堵しつつ、文中に出て来た女子学生と思しき子は、どうなったのか少し心配です。 怪異の背景には、其れの元となる生きている人間の業が必ずと言っていいほど存在します。心霊現象よりずっとリアルで、怖ろしいと。利害の為なら、何をしてもいい、復讐の為なら、悪人であろうが悪霊であろうが使えるものなら何でも使ってやるという業。純白で美しい雪景色ですが、綺麗な雪を救って作った雪玉が解けた後には、真っ黒な泥水しか残りません。春になれば消える雪。降るたびに恐怖に疲れます。
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みやこわすれ様 ご感想ありがとうございます、 みやこわすれさんの文章がとてもきれいで、そのうえで何か仄かに昏い北国の情景と情念が想起させられます。 本当に超自然的な心霊現象と人間の業、どちらもあわせての怪異談だと思うのです。 これからもよろしくおねがいします。

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