Gacy

上質な怪談
タイトルの「足跡」をこれほど見事に作品の中で想像させ,読後の余韻に浸らせる文章に脱帽です。語り部の口調に合わせて進んでゆく物語の展開は,登場人物の生活感を鮮明にし,どこにでもありそうな日常を上質な怪談として見事に仕上げています。短い話のなかで「ああ……そういうことか……」では終わらせない作者のセンスは,読む人によって受ける印象もさまざまかとは思いますが,最後の最後で受ける印象は「確実にこれはヤバイやつだ……」と心の奥深くに不安と恐怖がじっとりと染み込んでいくこと間違いなしです。 酒解さんの作品はどれも読み手の心を揺さぶる作品揃いで,すべての作品をまとめた短編集があれば普通に買っちゃう……映像にしたら絶対怖いやつ……というレベルの高さなので,ガチで怖い短編を読みたい方にはオススメです。
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ご丁寧にこちらにも書いて頂き、恐縮です。あらためまして、過分なお言葉を頂き、誠に有難うございますm(__)m。怪談書きとしては冥利に尽きるお言葉、とても励みになります。"こういうことなのね"と、一旦整理がついたようで最後にオチで落とす、というパターンはある意味"お約束"みたいな感じで、見方によってはもはや陳腐な感じさえするかもしれませんが、それだけに普遍的というか奥が深いというか、毎回読書様を"裏切る"のがいかに大変か、小生のような凡俗には、狙って書くのは無理であり、とにかく少しずつ分母を増やして紛れ当たりを狙うしかなさそうですf^_
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この中にNGワードが……? おそらく想像を絶するようなお下品な言葉が隠されていたのかと思うと,縦書きなのか? 陳腐あたりが使い方によっては? 奥が深い? 凡俗あたりに絡んだ単語? などなど想像が膨らんじゃいます。 酒解さんの作品は王道でありながらも読み手のミスリードを誘う感じが上手で面白いと思って読んでいます。 自分は思い付きを即興で書きながら脱線しすぎないように,迷子にならないようにと気を付けて,飽きてきたら力技でオチに持っていこうとするタイプなので,酒解さんのような綺麗な構成にはできないんで尊敬しちゃいます。
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