Gacy

こういったジャンルもいけるのか!!
コロナへの不安と政治に対する痛烈な社会風刺かと思いきや,昔からどこにでも存在するクレーマーという名の過激派を面白い角度から切り取った作品。以前からネットでは当たり前のように使われている「自粛警察」をタイトルにし,コロナ問題と社会問題にうまく当てはめ,痛烈な批判とともにブラックユーモアで読み手が不快にならないギリギリを攻めている。 かつて欧米ではこういった作品が数多く新聞に掲載され,そこから多くの偉大な小説家が生まれた歴史がある。そんなことを思いながら作品を読み進めていくと,非常に知的かつ狡猾さを感じさせる作者の巧妙なセンスは色々な可能性を想像させてくれる。社会風刺作品は文化であり,本作品を執筆し,公開している平中さんは,作家だけではなくジャーナリストといった一面もあるのではないかと思わせる。

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