あーる

本音はみせない…もどかしくて切ない両片想いの物語。
一緒に過ごす時間、交わす言葉、情に、エンドマークへ向えば向かうほどやるせなさと切なさが募ってゆく両片想いストーリー。 軽い刹那的な付き合いを好んでいるようで、本当はまじめな見城さん。両親に認めてもらうために頑張ったり、先を見通した付き合いをしたり。 だから適度な距離感でさり気ない気遣いをする暮科君は一緒にいて心地いいお気に入り。それがいつしか恋心へ…否定し抑え込みながらもどんどん惹かれていく姿にもどかしさが募ります。 彼が恋人は作らないと予防線を張り過剰とも思える自制をするのは、置かれた環境…そして初恋の経験から…自制できなくなる想い = 恋に、罪悪感、怖さを感じていたから…?と勝手な憶測をしてしまいました。 見城さん視点のお話。暮科君の心情は本編では詳しく描かれません。 しかし、丁寧に紡がれる小物や情景の描写で、揺れる心情も暮科君の描かれない心持ちも、そのシーンの風景ともに胸に映りこみます。 落としそびれて伸びた煙草の灰。 彼がひと咥えした煙草にそっと口をつける意味。 ふちギリギリまで注がれた水。跳ねる水。 直接的な言葉でない描写は、彼らの想いを読者の心に直に響かせてくれます。 そんな細やかな表現で描かれる想いやゆっくりと育つ恋心に、“その時”が近づくほどに切なさが溢れていきました。 想いが深くなるほどに臆病になる。抑え込んだ想いは暴発してしまうのに、それでもその先へは進め(ま)ない。 そんな、器用なくせに気持ちが傾くほど不器用になる見城さんの装う陽気さの裏側に一抹の寂しさ、孤独を感じずにいられませんでした。それが例え自ら決めたことの結果だとしても… ずっと終わりを見据えお互い深入りしないようにしていても、ふとこぼれてしまう愛しさ。そのセフレとも友人ともあてはめられない関係の終止符の打ち方も心揺さぶられました。 予期せぬ関係の終わりに動揺しあぶり出される本心…でもこの時にでさえ見当違いな納得で誤魔化し踏み出そうとしなかった見城さん。 やはり端から想いが繋がることはないふたりだったのだと納得してしまう…そんな離別シーンに想いは重ならなかったけれど清々しさを感じました。 それでもエピローグで“恋”に踏み出そうとした見城さん。この後の物語も楽しみにしています! ✱スター特典の暮科君サイド。お話からみえた暮科君の心情の答え合わせしているようで嬉しかったです!
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あーるさん、数々の身に余るお言葉をありがとうございます!🥲 伝えたかったことはもちろんのこと、あえてはっきりとは書かないけれど、そこから何か伝われば……と思っていたところまで、余すところなく、むしろそれ以上に汲み取っていただけて本当に感激しました(涙) 初めからハッピーエンドではないことを明示していたこともあり、どう読んでもらえるのかどきどきしていたりもしたので、こんなふうに優しく愛に溢れた言葉をたくさんいただけて本当に嬉しいです……! 中でも『やはり端から想いが繋がることはないふたりだったのだと納得してしまう』という言葉にぐっときました。 私自身、きっとこの二人は違うタイミングで出会って
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