陣リン

壮大な物語が、静かな迫力で胸に迫ってきます
目の前に18世紀ドイツの街並みが広がり、まるで揺れている馬車の中にいるような感覚に陥りました。 風景が浮かびあがってくるような圧倒的な筆力に惹きこまれます。 主人公はカール・フィリップ・エマヌエル・バッハ。あの有名な音楽家バッハの息子です。 章ごとに年代と場所を転じながら、カールを中心とした一族の謎・哀しみ・悔恨に迫る壮大なお話であり、読後の余韻が今も続いています。 1人の人物の生涯が見事に描かれた密度の濃い物語です。
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10年以上前になりますが、初めてFreye Fantasieを聴いた時、この曲を書いた大バッハの息子、カールがどんな人物だったのか知りたくなり、調べていくうちに、なんらかの形で物語にしたいと思うようになりました。 とはいえ、書きたいと思う気持ちはあっても自分には書けるだけの力がないのが歯がゆく、それでもなんとか短編にしてみました。 このような稚拙でマイナーな話を読んでくださった上に、もったいないお言葉の数々をいただき、ただただ嬉しく、とても言葉ではお礼を言い尽くせないのですが、心からの感謝を申し上げます。
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