七瀬あきら

わたしは、神様になりたかった。自分の人生も、人の人生も、運命と呼ばれるような出会いも、世界も、全部自分で決めたかった。あなたを泣かせたかった。あなたを幸せにしたかった。あなたを、誰よりも愛したかった。あなたに形を与えることで、あなたを大勢の人に知ってほしかった。わたしだけのあなたが、わたしだけのあなたじゃなくなることを望んでいた。情けない神様だけど、もう少しだけ待っててほしい。
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