てって

本編がますます楽しみに
スピンオフ作品です。 本編を通読しないまま読み始めましたが、様々な登場人物が丁寧に、生き生きと描き分けられていて、すんなりと物語に入れました。 幼なじみの高校生男女の恋模様が主軸ですが、途中ホラーの雰囲気を帯びた展開があったり、卑屈なほど自信の無かった少年が、愛する人を得て凛々しい青年へと成長する姿が鮮やかに描かれていたりして、単なる学園恋愛物で終わらない、作者の意欲と力量を感じます。 若さゆえの稚拙さからお互いを傷つけたりもしますが、長かった恋が結実する終盤は、2人の溢れる想いが繊細な美しい言葉で流麗に紡がれています。 官能シーンでありながら、優美で格調高い描写は、表現に対する作者の鋭敏な感性によるものかと思いました。 一途に人を好きでいられた青春を思い出させてくれる珠玉の作品です。 素敵な時間をありがとうございました。早速本編を読みに行きます。

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