todaka

 年収200万円未満。  これは何の金額かというと、フリーのライターとか、専業小説家の「ありがち」な年収だ。  小説を書いたらそれが映像化(アニメ化とか映画化とか)されて、大儲け……などという展開を夢見る人は多いだろうけど、現実の収入はそんなものである。  かつて私が業界にいたとき、小説家志望者から相談を受けることが時々あったのだけれど、そこで私が最初に口にするのは、この「年収200万円未満」という言葉だった。  文筆業がお金にならないのは今に始まったことではない。ずっと前からそんなものである。将来においても、そうだろう。  それでもなお、アナタは小説家になりたいか? これがプロを目指す人に問いかけるべき、最初の一言だ。私はそう思う。  現実の小説家は兼業がほとんどだ。つまり、生活費を稼げる仕事を別に持っているか、資産家の家系に生まれてお金に余裕があるとか、そういう人が片手間で作家をやっているのである。  だから、小説家志望者が最初にやるべきことは、小説を書くことではなくて、本業とすべき手堅い仕事を手に入れることである。
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まったくおっしゃる通りです。

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