名前なんて
さいこう。 本当に素晴らしい作品でした。 同時に、これは私が感想を書かなければならない、というようなおかしな使命感が芽生えましたw 主人公とその他の登場人物は、血縁関係やその他の感情をもってしても本当の「家族」とは名付けられない間柄です。 不意なアクシデントによりちょっと歪な生活が大きく変化し、その歪さが増した「家族っぽい関係」が形成されていくのですが、普通ではないバックグラウンドを持つであろう全員が集まり生活することで、何にも変え難い関係性が出来上がっていきます。 それを「家族」と呼ぶのかどうか、それが正しいのか、主人公も読者も正解は見えないのだと思います。 でもそこには家族愛「の、ようなもの」があり、それが素敵で大切な事だと言う事が、読後に強烈に心に沁みる作品なのです。 私自身、肉親ではない両親のもとで育っていますが、他には負けない家族愛のようなものが、そこにはあります。名前なんて、どうでもよくって、この作品の穏やかさの中で、それを肯定していただいたような気持ちになりました。 文章が上手くて構成も巧み。描写も素敵なものばかりで、ストーリーも面白かった。 読むのが止まりませんでした。 本当に素敵な短編小説です。 多くに人に読んで欲しい作品です。
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とこさん、お読みいただいた上にこんな素敵なレビューまでいただきありがとうございます。 本作は私がエブリスタで初めて公開した作品なので、とこさんが本棚に入れてくれたのを知ったときには正直「うわ! 昔の作品で恥ずかしい! とこさんはいろいろな作家さんの作品読むのに忙しいからこんな古い作品読まなくていいですよ」と思っていましたw でも、こんなふうにとこさんの心に響いたのなら、書いてよかったなと思いました。 発掘していただきありがとうございました!
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